マイクロプラスチックによる海洋汚染、製造や焼却の際に大量に排出される二酸化炭素など、プラスチックによる環境汚染が社会問題となり、世界的に脱プラスチックの動きが加速しています。
日本では2022年4月から「プラスチック資源循環促進法」が施行され、事業者に対してもプラスチックの製品設計・廃棄物抑制・再資源化の観点から資源循環の促進が求められています。
一方、水産・畜産物およびその加工品などの内容物を真空包装する目的で、無延伸のナイロンポリチューブフィルムが多く使用されていますが、冷凍環境下での強度維持のため70µm以上の厚みが必要とされてきました。
そこで今回は、プラスチック使用量を削減しつつ強度のあるFS35N/FS40N冷凍食品真空包装用フィルムをご紹介します。
特に生鮮食品である水産・畜産物およびその加工品に最適なフィルムです。
2軸延伸・3層構造のナイロンポリフィルムで畜産用と水産用の2種類あります。
プラスチック使用量を約50%削減
フィルムの厚みがそれぞれ35µm・39µmと極薄であるため、従来の厚み70µmの無延伸チューブフィルムと比べ、同用途でのプラスチック使用量が約50%削減可能になるフィルムです。
プラスチック使用量削減のほか、以下の特長があります。
①耐ピンホール性に優れている
アバラ肉、魚の骨などが原因で袋が破れる場合において、延伸フィルムは無延伸チューブと比べて耐ピンホール性に優れます。
貫孔強度(突き刺し)では従来の70µmの無延伸チューブフィルムと比べて2~3倍の強度があります。
②カット性に優れている
ハサミが使えない現場においても、無延伸チューブと比べてノッチからの開封性に優れます。
また、形状追従性に優れているので、真空包装時の空気の入り込みを最小限に抑えることができ、ドリップ量の軽減が期待できます。
③シール性に優れている
シール不良による真空漏れ等を防止するため、冷凍保管による目視確認をする場合、無延伸チューブと比べてシール性に優れているので真空漏れが大幅に減少します。
多少のシワや重なりがあってもシールが可能です。
素材が薄いためシールにかかる時間が短縮します。
④商品が入れ易い
食品充填時に袋口が折り返しやすいため、調味料が付着せずにシール不良が解消できます。
手詰めの工程では 口元が変形するとタレなどが付きやすくなり、シール不良に繋がる可能性が高くなりますが、こちらのフィルムは柔らかいため口元の形状が大きく変わりません。
規格袋、特注袋も
チューブフィルムだけではなく、規格袋もあります。
底シールの畜肉加工品用、三方シール・ノッチ形態の水産加工品用の規格袋があります。
また、特注でお客様のご希望のサイズに合わせた底シール・三方シール加工や印刷も可能です。
※折径対応幅は140~350㎜となります。
他社同用途製品と比較して薄く、プラスチック使用量の削減に大きく貢献できます。
食品パッケージを通して「廃プラスチック削減」への取り組みを検討されている水産・畜肉ユーザー様にお薦めの商品です。
お客様の内容物、使用方法により最適な包材は変わりますので、サンプル評価等含めてお客様と一緒に選定を進めさせていただき、使用可能な包材をご提案します。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。