食品において温度管理はとても重要です。
食品の安全性を確保するため、HACCPでは製造、保管、流通の工程において適切な温度管理を実施することが求められています。
その中でも冷蔵庫や冷凍庫の温度管理は特に重要です。
人為的なミスや設備の不調などで温度に異常が発生した場合、対応が遅れてしまうと、品質低下による廃棄のリスクや、細菌増殖による食中毒のリスクがあります。
しかし、手動での温度記録や管理は非常に手間がかかり、記入漏れやミスも発生しやすいという問題があります。
そこで今回は温度を自動で記録してデータの一括管理が可能になるIoT温度管理システムをご紹介します。
プレハブ冷蔵庫、コンテナ冷凍庫、作業場、チラーなど、さまざまな温度を自動で計測し、スマートフォンやパソコンで一括管理ができるようになります。
24時間自動計測をおこなうクラウド接続型の温度記録計です。
温度管理の仕組み
- 計測したい場所に設置した温度センサーが温度や湿度を計測
- 温度センサーから無線で送られた計測データをゲートウェイがクラウドに送信
- ノートPCやスマートフォンからクラウドにアクセスしてデータを確認
※温度センサー:無線通信用のボックス部と2本の温度センサー(長さ約5m)で構成されています。ボックス部にもセンサー(温度・湿度)が内蔵されているので、合わせて3点の温度を計測することができます。
記録の自動化
手書きで温度を記入する作業が無くなります。
24時間自動で温度と湿度を記録するので、記入漏れや記入ミスも無くなります。
また、5分毎に計測するので、手作業時に一日数回しかできなかった温度管理から、より精度の高い温度管理へと移行することができます。
作業効率化
温度管理をしている場所が事務所から遠い場合や、工場に何ヶ所もある場合の移動時間を無くすことができます。
紙に記入した数値をPCのエクセルなどのソフトに打ち直す必要もありません。
蓄積したデータはPCやスマートフォンで一覧表示やグラフ表示で確認することができます。
蓄積データをCSVで書き出すことも可能です。
ペーパーレス
手書きしていた温度を記入する用紙を無くすことができます。
手書きした用紙をファイルにはさんで保管する必要が無くなり、ファイルの保管スペースが要らなくなります。
クラウドに送られたデータは保管期間の制限がないのでデータはずっと蓄積されます。
異常発生通知
温度や湿度の異常、装置異常を常時監視します。
温度や湿度が、あらかじめ指定した範囲から外れると、プッシュ通知やメール通知で知らせます。
クラウドとゲートウェイの通信が15分ほど途切れると切断通知が発報されるので、停電などの電源異常を把握することができます。
※本体内部にメモリを内蔵しているので、停電中も計測します。停電から復帰後、停電中の温度推移を確認することが可能です。
遠隔監視
温度センサーとゲートウェイ間は長距離伝送と回り込み特性に優れたSubギガ帯のWi-SUN を用いて無線通信します。
中継器をはさむことにより最大1,000 m(見通し)をカバーします。
データはクラウドで一元管理し、どこからでも確認することができます。
これにより離れた場所にある複数の拠点をもつような企業でも、本部で一括管理が可能です。
※中継器を使用することによりセンサーを最大12台まで接続することが可能です。
通信設備や配線工事不要
ゲートウェイとクラウドとはLTE-M(キャリア回線)で接続するため、無人の建物や離れのコンテナなどにも設置が可能です。
インターネットを介さないためセキュリティ面も安心です。
センサーは電池駆動・防水設計のため既存の設備に簡単に追加することができます。
設置が簡単なため、導入コストも抑えられます。
設備の警報通知も
設備の警報をプッシュで通知する機能があり、設備に通信ユニットを取り付けることで、設備のIoT化が可能です。
設備から出力される警報などの信号を無線化し、クラウドを介して担当者に通知することで、場所を選ばず受け取れます。
警報通知があったときに現場に駆けつければいいので巡回頻度を減らすことができ、加えて24時間体制で知ることが可能です。
通知で知るだけでなく、アプリからブザー等にOFF/ONを出力することもできます。
食品のほか、医薬品や化粧品、精密機器などにとっても温度管理は重要です。
・一日に何度も温度計を確認して回っている
・紙に記入した温度の数値をPCのソフトに入力し直している など
温度管理に手間がかかっているお客様はぜひ一度私どもにご相談ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。