ベルト交換で搬送を快適に!中軽量物用の搬送・加工工程用ベルト

ベルトコンベヤは工場や倉庫など、さまざまな場所で広く使用されています。

例えば、工場では生産ラインでの原材料や製品の搬送に欠かせない存在ですし、倉庫では物品の保管やピッキング作業を効率化するために利用されています。

 

お客様のベルトコンベヤで、このように感じたことはありませんか?

・搬送効率が悪い(作業効率が悪い)

・ベルトの走行が安定せず、調整が面倒(蛇行が発生し易い)

・搬送中の騒音が気になる

・ベルトの摩耗が早く、交換頻度が高い(短寿命)など

 

これらのお悩み、ベルトの交換で解決できるかもしれません。

 

そこで今回は、あらゆる搬送課題や、加工工程で求められる機能に対応できる搬送・加工工程用ベルトをご紹介します。

搬送・加工工程用ベルト

フォルボ・ジークリング・ジャパン(株)様 出典

 

汎用タイプから特殊なタイプまで400種類以上の中から各種ご使用条件に合わせた最適なベルトタイプを選定することが可能です。

日本国内約30%のシェアを持つ、ドイツの樹脂ベルト専業メーカーのベルトです。

 

ベルトの構造

ベルトの中心部(心体)に縦糸と横糸で縫い合わせた帆布と呼ばれる布があります。

縦糸は縫い糸のような撚り糸(柔軟性が高く強度のある糸)、横糸は釣り糸のような1本の糸(剛性のある糸)を縫い合わせた独自設計の帆布です。

この帆布に上面と下面のコーティングを乗せた構造となっています。

 

①上面(搬送面)

カバーコーティングの材質、厚さ、表面パターンを変えることで、ベルトのグリップ特性をはじめ物理的、化学的、機械的特性が決まります。

 

②心体

独自の設計によって製造された帆布構造が、張力特性をはじめ走行性、帯電防止性、平滑度、ナイフエッジやカーブベルトへの対応性など、ベルトの基本性能を決定します。

 

③下面(駆動面)

下面の最適化された構造が、ベルト走行時の騒音や磨耗、滑りテーブルやキャリアローラなどのベルト支持方法を決定します。

ベルトの構造

フォルボ・ジークリング・ジャパン(株)様 出典

※下面(駆動面)は、一部ウレタンやPVC等でコーティングされているものもありますが、約8割は帆布、もしくは帆布にウレタンを染み込ませた含侵タイプになります。

 

ベルトの特長

・優れた寸法安定:メンテナンスフリー(張り増しの手間がない)、安定走行

・長手方向に柔軟:小プーリ径に対応、省スペース化(コンパクトな設計が可能)

・豊富な種類  :使用条件に合わせた最適な製品を提供

・薄くて軽量  :駆動部への負担が少なく、省エネにも効果あり

・長寿命    :交換頻度が低い、優れた経済性

・加工方法   :ベルト母材だけでなく、各種の加工方法で問題解決を支援

・低騒音走行  :下面帆布は摺動性(※)が高く、快適な作業環境を提供

※摺動(しゅうどう)性:素材の表面が滑らかで摩擦が少ないこと

 

表面パターン

さまざまな使用条件に応じて最適化された表面パターンが用意されています。

たとえば、粘着性の高いパン生地が離れやすいよう離型特性をもつパターン、そしてチョコレート型で用いられるエンボス加工されたパターンなど、搬送物の特性に応じた最適な表面パターンを選ぶことができます。

ベルトの表面パターン

フォルボ・ジークリング・ジャパン(株)様 出典

 

ベルトエッジ加工(スマートシール加工)

エッジ加工は、油、水、バクテリアなどの異物をベルト内部への侵入を防ぎます。

また、ベルトエッジ部の毛羽立ちを軽減することができるので、搬送ベルトの衛生性、耐久性を向上させることができます。

従来のエッジ加工は別途シール材を溶かしてベルトエッジに溶着させているため、剥離してしまうケースがありました。

一方、こちらのエッジ加工(スマートシール加工※)は、ベルト上面部分の樹脂を溶かして加工するため、一体感があり剥離がありません。同材質にての特性の維持が可能です。総厚もほぼ均等に仕上がり、最小プーリ径にも影響を与えません。

 ※すべてのタイプに適応しておりません。スマートシール加工の可否は問合せ下さい

ベルトのエッジ加工

フォルボ・ジークリング・ジャパン(株)様 出典

 

当社事例

冷凍食品工場のお客様からX線検査機を導入したいとのご依頼を頂きました。

通常、X線検査機には遮へいカーテンを付ける必要があります。

しかし、今回は包装前の冷凍製品を検査することになるため、衛生上の観点から遮へいカーテンの無いX線検査機を提案しました。

遮へいカーテンの無いX線検査機の場合は、X線の漏洩を防ぐために、コンベヤが側面から見て直線ではなく台形になっています。

X線検査機の側面断面図

コンベヤに傾斜がつくと、検査対象が冷凍食品なので滑ってしまう可能性がありました。

包装前の冷凍製品を検査対象とするのはX線検査機メーカーも初めてでしたので、サンプルを送ってテストしてもらったところ、標準仕様のベルトでは搬送が難しいとの回答がありました。

そこで、今回ご紹介したベルトメーカーに相談して、食品対応、かつ、表面パターンが荒い布目タイプのベルトを提案してもらいました。

X線検査機メーカーにそのベルトを提供してテストしてもらった結果、搬送の問題が解消され、問題なく検査することが可能となりました。

ちなみに採用の理由として、表面パターンだけではなく、他社では対応不可であった幅広のサイズ(420mm)に対応できたということもあります。

X線検査機導入後

 

搬送・加工工程のベルトコンベヤでお悩みのあるお客様は、様々な表面パターンや機能を持つベルトへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。

搬送・加工工程において、お客様の抱える問題を解決する方法を提案いたしますので、ぜひ一度私どもにご相談下さい。

 

食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。

どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。

 

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