誰でも一度は台車を押したことがあると思います。
その台車に重量1トンを超える荷物が載っている状態を想像してみてください。
1人で動かせるかな?と思うはずです。
押し始めは特に力が必要になることを経験上知っているのでなおさらです。
タイヤは転がるときに、進行方向と逆向きに回転抵抗力が発生します。
台車に載せる荷物が重ければ重いほどキャスターの変形が大きくなります。
その結果、回転抵抗力が増して、台車を押すためにはより強い力が必要になります。
また、始動時の回転抵抗力は走行時の回転抵抗力の1.5倍くらいになるので、一度に載せる台車の荷重は始動時の回転抵抗力を考慮する必要があります。
そこで今回は交換するだけで台車が飛躍的に軽くなるウレタンキャスターをご紹介します。
回転抵抗を最小限まで追求したウレタンキャスターです。
優れた高反発性により従来のキャスターにない低回転抵抗を実現し1.2tの人力搬送を可能にします。
台車の格納や位置決めも容易に行えるようになります。
作業者の負担軽減
従来のウレタンキャスターと比較して500kgf始動時の回転抵抗力が40%減少します。
さらに、始動後は車輪の弾性回復力で軽さが増します。
総重量2000kgfを負荷し、4週間放置後も車輪外径にほとんど変化は無く、スムーズな操作が可能です。(一方、従来のウレタンキャスターは約1㎜の歪みが発生)
作業効率アップ(重筋作業の効率化)
人力による搬送において、従来一人では不可能だった1,200㎏fの超重量物の搬送を実現します。
例えば、従来のキャスターでは400kg用台車で3往復必要だった作業が、こちらのキャスターを取り付けた1,200kg台車では1往復で済むようになります。
従って、フォークリフトや電動アシストユニットからの代替も可能になります。
電動アシストユニット → 脱着時間、充電時間、充電位置までの移動、メンテナンス費用を削減
フォークリフト → 機器価格、燃料費、CO²排出、事故・怪我の危険性を削減
費用削減
1200㎏の荷物を一度に運ぶ場合、400㎏用台車では3名の作業者と3台の台車が必要になるところを、こちらのウレタンキャスターを取り付けた1200㎏台車があれば、1名での作業が可能になります。
従って2名分の人件費を削減することが可能になります。
また、走行試験において、370kgf負荷し、6㎞/hで100,000m走行後の摩擦量はわずかφ0.27㎜でした。
摩耗が非常に少ないため、キャスターのライフサイクルを延長し、交換作業頻度を削減します。
環境改善
騒音レベルテストでは、従来のウレタンキャスターと比較して13.8db低減しました。
(フォークリフトで総重量200kgfの牽引台車を粗いアスファルト上で速度約10㎞/h走行し、騒音計で騒音を測定)
さらに、キャスターの硬度が柔らかいため、床面を傷つけることもありません。
お客様事例
当社のお客様で、液体スープを台車で運搬する作業があるお客様がいらっしゃいます。
女性の作業者が台車で約200㎏の液体スープを運搬しています。
従来使用していた台車のキャスターは「始動時」と「旋回時」において、作業者にかなりの負荷がかかっていたので、現場の改善項目としてあがっていました。
そこで、今回ご紹介のウレタンキャスターを提案してご採用いただいたところ、「始動時」と「旋回時」の負荷の問題が全て解決しました。
そして、お客様の工場では順次、台車のキャスターを更新していくことになりました。
注文の決め手は「1tの台車を女の子が押す」の動画をお客様がご覧になったことです。
お客様の台車のキャスターを今回ご紹介のウレタンキャスターに交換することにより、今まで一度に運ぶことができなかった重量の荷物をラクに運搬することができるようになり、作業者の負担軽減、重量物運搬の効率化や費用削減が可能になります。
台車の運搬でお悩みのお客様はぜひ私どもにご相談ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。