ヒートシールは食品包装封止の手段として、レトルトパウチ食品などの大量生産には欠かせません。
しかし、ヒートシールは内容物の噛みこみ、漏れの原因となるヒートシール不良が発生する可能性があります。
作業者による全数または抜き取りのヒートシール検査をしている場合、ヒートシール不良の見逃しが発生するおそれがあります。
製造直後には発見できなかったヒートシール不良が原因で、流通後に内容物の漏れなどが発生すると重大なクレームになりかねません。
このヒートシール検査を自動化したい、確実に検査したいとお考えのお客様は多いのではないでしょうか。
そこで今回はヒートシール不良を超音波で検査するヒートシールテスターをご紹介します。
小型のセンサーとタッチパネルがついた本体から構成されています。
センサーに搭載された超音波カメラで瞬時にシール面を画像化し、製造ラインにおける全自動での全数検査を可能にします。
超音波カメラの測定原理
超音波とは、人間の耳には聞こえない高い周波数の音波のことです。
超音波は異なる材料の界面※で反射または透過する性質があります。
超音波を測定対象物に送信し、その反射波や透過波を計測することで材料内部の気泡や異物を検出することができます。
従来のエコー診断などの超音波検査には伝搬性能の関係から、水などの接触媒体が必要不可欠でしたが、接触媒体を必要としない非接触空中超音波により内部欠陥を瞬時に画像化することができるようになりました。
※界面:2つの異なる物質が混じらずに接している境界のこと
ヒートシールテスターの特長
だれでも簡単
難しいスキルや経験は不要です。特殊な教育も必要ありません。
電源を入れたら簡単3ステップですぐに使用できます。
タッチパネルと洗練されたユーザーインターフェースにより直感的な操作が可能です。
どこでも検査
これまで難しかった製造工程でも設置可能な小型センサーです。
防塵防水性能IP55であるため多様な環境に対応できます。
いつでも安心
メンテナンスの頻度が少なく済むように設計された検査機です。
設置したらあとは原則校正不要でランニングコストを削減します。
自動故障診断システムにより定期交換作業をカットします。
なんでも活用
工場の改善活動に役立つデータを分かりやすく表示します。
蓄積した検査履歴を統計データとして見える化できます。
日ごとや月ごとの不良品数や分布傾向を把握できます。
導入メリット
正確性
高度な音響信号処理技術により、高精度かつ繰り返し安定性の高い検査を実現しています。
超音波検査方式は検査対象の色や材質、また気温の変化といった外部環境の影響を受けにくいため、これまで検出が難しかった不良も明らかにすることができます。
安定性
過検知を抑制するための独自の判定アルゴリズムと学習機能により、生産安定化とロスコスト削減が可能です。
良品を不良判定することによる歩留まり低下を防止し、自動検査後の確認作業や再調整の負担を解消します。
信頼性
超音波でシール面をくっきり画像化するので不良箇所やサイズ、形状まで一目瞭然です。
検査結果を画像データで全数保存して100%トレーサビリティを確保し、不良発生原因の究明や品質改善に役立てることができます。
検査可能なシール不良の例
内容物や個包装の噛み込み、漏れに繋がるシワやシール抜け、ズレなど
検査可能な食品包装の例
菓子・パン・乾麺・加工食品用の透明袋(NY/PE/PP)など
米・穀物・その他飼料用の印刷重袋など ※クラフト紙除く
レトルト・冷凍食品用のアルミ袋など
設置可能な製造工程例
横ピロー充填包装機内、整袋包装機内、コンベア搬送工程内
充填・密封工程のほか、搬送中や箱詰め前に設置することも可能です。
小型センサーを使用しているので、ライン上の様々な箇所へ設置可能です。
ヒートシールテスターを導入して全数検査と自動化が可能になることにより、ヒートシール不良品の出荷を事前にシャットアウトし、製品の信頼性を大幅に向上させることができます。
サンプルでのテスト、デモ機のレンタルも可能です。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
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