近年、夏場の高温環境下における労働災害が社会問題となっています。
特に工場や物流現場では、冷房が効きにくい工程や、高温機器のそばでの作業が避けられず、熱中症のリスクが高まっています。
こまめな水分補給や休憩の呼びかけだけでは限界があり、「本人の体調変化に気づけないまま重症化してしまうのでは?」という不安を抱える現場も少なくありません。
また、労働安全衛生法に基づく暑熱対策の強化が義務化され、作業者の体調管理を“個人任せ”にする運用から脱却することが求められています。
そこで今回は、作業者の暑熱リスクを簡単に把握できる暑熱対策AIカメラをご紹介します。
顔をカメラにかざすだけで、作業者の体調変化を自動解析し、暑熱リスクを視覚的にわかりやすく表示します。
また、作業前・休憩後・交代時など、日常的なタイミングでのチェックを習慣化することで、従業員一人ひとりの“体調変化の兆し”を早期に捉えることができます。
体調変化の“見える化”を実現する特長
精度の高いAIによる顔解析
同じ外気温でも、人によって感じ方や体調は異なります。
40万件を超える教師データから学習した顔解析AIが、顔色・表情・発汗など目に見えにくい体調の変化を高精度に検出。
さらに、設置された現場の外環境の暑さ指数(WBGT)を情報取得し、単純な体温測定だけでは捉えきれない環境要因も加味した、総合的なリスク評価を行います。
判定結果は赤・オレンジ・黄色・緑の4段階で色分け表示され、例えば「監督者と相談を」といった行動提案も同時に表示。視覚的にわかりやすく、現場判断をスムーズに行えます。
手軽な設置と運用
専用タブレット設置して起動すればすぐに使用することができます。
個人の顔を認識するので、初期設定で個人の顔や名前を登録する必要はありません。
起動後は作業者が顔を近づけるだけで、装置が自動で顔認識・体表面温度の測定・暑熱リスクの判定を行います。
最長約3秒で撮影から結果表示まで完了します(平均所要時間)※。
1台あたりのスキャン上限はなく、連続して何人でも処理できます。
ボタン操作が不要で、短時間で完了するため、多忙な現場でも負担になりません。
※環境や設定により所要時間は前後する場合があります。タブレット本体は直射日光を避け、屋根や庇のある日の当たらない場所に設置してください。
データ記録と運用の柔軟性
撮影した顔画像と判定結果はいつでも確認することができ、結果を一元集約することができます。
通常、専用タブレット端末はオフラインで使用することができ、Wi-Fi接続することにより、蓄積したデータを移動できるため、手元のパソコン等でいつでも履歴を確認することが可能です。
暑熱対策AIカメラ導入によるメリット
顔をかざすだけでスピーディーにリスク判定
従来は、作業員全員に対して声をかけ、一人ひとりの体調やコンディションを把握するのは現実的に困難でした。
この暑熱対策AIカメラなら、タブレットを起動し設置するだけで運用が可能。
作業者が顔をかざすと最長3秒程度で判定結果が分かり、現場の確認作業が格段にスピードアップします。
コミュニケーションのきっかけを創出
期間雇用の作業者が多い現場では、管理者と作業者の間でコミュニケーションが不足しがちです。
暑熱対策AIカメラは、測定結果を共有することで「今日は無理をさせない方が良い」など具体的な会話のきっかけを生み、双方の意識改革にもつながります。
費用と運用の負担を削減
作業員全員にウェアラブル機器を配布するのは、運用面でもコスト面でも大きな負担がかかります。
この暑熱対策AIカメラは数台の設置で現場全体をカバーできるうえ、導入コストもウェアラブル端末より抑えられます。
また、測定結果は一元的に管理画面へ集約され、いつでもどこでもデータの確認が可能なため、運用の手間も軽減されます。
作業者の暑熱リスクを見逃さず、安心して働ける現場環境を整えること。
それがこれから工場や物流現場に求められる“安全管理”のあり方かもしれません。
顔をかざすだけでリスクを把握できる暑熱対策AIカメラは、その第一歩となるツールです。
当社では、暑熱対策AIカメラのほかにもさまざまな暑熱対策製品を取り扱っています。
暑熱リスク対策に関するご相談がありましたら、ぜひお声がけください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。