製造業の現場では、バーコードの読み取り、賞味期限の印字確認、ラベルの有無といった検査を目視や手作業で行っているケースが見られます。
人手に頼る検査は、作業者の熟練度や体調によって精度にバラつきが生じます。
生産ラインの高速化が進む中、目視による全数検査は限界に近づいており、見落としによる不良品流出や誤出荷のリスクが高まっています。
人手不足が深刻化する中、限られた人員でいかに品質を維持し、検査効率を高めるか。こうした課題を抱えている現場も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、1台で読取と検査を同時に行える多機能な産業用スキャナをご紹介します。

従来はバーコードリーダーと外観検査用カメラを別々に設置する必要がありましたが、この機器はそれらを統合。既存ラインへの後付けも容易で、省スペースでの導入が可能です。
1台3役の機能性
この産業用スキャナは、以下の3つの機能を一つの筐体に搭載しています。
・1次元・2次元コードを読み取る「バーコードリーダー機能」
・文字情報を認識する「OCR(光学文字認識)機能」
・製品形状やラベル有無を判定する「マシンビジョン機能」
手のひらに収まるサイズながら、これらを同時に処理できます。たとえば、製品ラベルのバーコードをスキャンしながら、ロット番号をOCRで読み取り、ラベルの貼付位置を画像判定する——こうした複合検査が1台で完結します。

ディープラーニングによる高精度な読取
現場では、汚れやカスレ、光の反射でコードや文字の読み取りが難しいケースがあります。
この産業用スキャナはディープラーニングを搭載しており、難読文字や低品質コードにも高い認識率を発揮します。
金属部品に直接刻印されたDPM(ダイレクトパーツマーキング)は、照明条件や表面の質感に左右されやすく、従来機器では調整が困難でした。
この商品はAI処理により、金属面のハレーションやコントラスト不足を補正し、厳しい条件下でも正確に読み取ります。
OCRもドット文字やインクジェット印字など変動しやすい文字に対応しています。

高速処理と一括スキャン
分速100メートルを超える高速コンベア上でも、ラインを止めずに瞬時にスキャンを完了します。
また、トレーやパレットに載った複数の製品コードを一度に読み取る「一括スキャン」にも対応。
視野内の最大500個のコードを瞬時に認識でき、検品時間を大幅に短縮できます。
予定データとの照合による「混入検知」も同時に行えるため、出荷精度の向上にも貢献します。

PCレスで動作するスタンドアローン運用
通常、マシンビジョンシステムには画像処理用の高性能PCやサーバーが必要ですが、本体内部に処理機能を内蔵し、PCレスで動作するモデルもあります。
この「スマートカメラ」タイプは、撮影から画像判定、結果出力までを単体で完結。
読み取りエラーや不良品検知時にパトライトへ信号を送り、赤ランプを点灯させるといった運用も、複雑なプログラミングなしで実現できます。
専任のエンジニアがいなくても、直感的な設定で運用を開始できます。

活用事例
物流倉庫での検品
従来のハンディスキャナでは一つずつ手作業で読み取っていた入出荷時のバーコード読取を、ゲート型ソリューションで一括化。ケース内の商品や高さの異なる積み荷のコードをまとめて読み取り、検品スピードと作業負担を改善しています。
食品工場でのラベル検査
製品ラベルのバーコード読取、賞味期限のOCR認識、ラベルの傾きや剥がれの画像検査を、高速コンベア上で自動的に実行。印字ミスによる回収事故を防止しています。
フォークリフト業務
フォークリフトのフレームにスキャナを取り付け、ドライバーが降車せずにパレットのバーコードを読み取り。データは車載端末に即時転送され、入出庫作業を効率化しています。
金属部品のトレーサビリティ
自動車部品などに刻印された管理コードは、金属の光沢や表面粗さで読み取りエラーが多発していました。
ディープラーニング搭載により安定した読み取りを実現し、部品ごとの製造履歴を確実に追跡できるようになっています。
この産業用スキャナは、コード読取だけでなく、OCRや画像処理による検査・確認業務を1台で担います。機器集約によるコスト削減、目視検査の自動化によるヒューマンエラー防止、画像記録によるトレーサビリティ向上など、人手不足対策と品質管理強化を同時に実現できる商品です。
検査工程の自動化や省人化、読み取り精度の改善でお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
