設備更新でスムーズなラインに!封函機とパレタイザーの導入事例
生産設備の老朽化が進むと、トラブルや修理の頻度が増し、メンテナンスに多大な労力を要するだけでなく、部品の廃番によって修理が困難になることもあります。
さらに、ワークに適切な設備が導入されていない場合、設備の一時停止(チョコ停)が頻発し、生産性が低下する要因となることがあります。
こうした問題が積み重なることで、生産計画全体に影響を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、封函機とパレタイザーの更新により、生産性を改善した事例をご紹介します。
お客様の工場では、袋詰めされたかちわり氷を段ボールケースに梱包して出荷しています。
以前、ロボットケーサーを当社から導入していただきましたが、その下流にある封函機とパレタイザーについても課題がありました。
お客様からのご相談内容として、封函時にワークが詰まりラインが停止してしまうことや、パレタイザーの老朽化が進み、修理・調整を繰り返しながら使用している点が挙げられました。
現場調査を行った結果、封函機のワーク詰まりは製品の膨らみによりカートンガイドに干渉してしまうことが原因でした。
お客様によると、導入当初からカートンガイドが長く、ワークが詰まりやすい機種だったとのことです。
また、30年近く前に導入したパレタイザーについては、モーターなどの部品が廃番となっており、交換が困難な状態であることに加え、ハンド部のプレート厚や積み付け位置の制御によって生じた段積み側面の凹凸とワーク自体の膨らみにより、積み付けたワークが保管時に崩れることがありました。
さらに、小ロット製品対応時の手詰めスペースからコンベヤへの移し替え作業が発生していることや、プッシャーで直角移載した後にワークを転換機で90度回転させる工程が入っていることもあり、効率があまり良くない状態でした。
これらの課題を解決するため、封函機とパレタイザーの更新を提案しました。
配線やコンベヤについては更新せずに既存のものを活用することで、他社の提案に比べ、大幅にコストを抑えました。
封函機については、製品が膨らんでいてもスムーズに封函できる構造の機種を選定しました。
また、パレタイザーは上流のロボットケーサーと同じメーカーのロボットを提案しました。
このメーカーは部品の供給が半永久的に可能であるため、保守性に優れています。
積み付け精度向上のため、ハンド部のプレート厚を薄くし、制御によってワークを内側に寄せる調整を行うことで、段積み側面の凹凸をなくす工夫をしました。
加えて、作業動線を改善するため、直角移載と転換機をカーブコンベヤに変更し、小ロットの手詰め作業をカーブコンベヤ上で実施できるようにしました。
既存設備を流用することで価格面でもメリットがあり、最終的に当社に導入をお任せいただく形となりました。
導入後は、封函機のワーク詰まりが解消され、ラインの一時停止がなくなったことで作業者の負担が軽減されました。
また、パレタイザーの積み付け精度が向上した結果、側面の凹凸がない段積みが可能となり、保管時の安定性も向上しました。
さらに、手作業による箱詰め作業についても、従来は排出コンベヤに移動後、少量製品の箱詰めを行い、コンベヤへ移し替える手間がありましたが、更新後はカーブコンベヤ上で箱詰め作業を実施できるようになりました。
加えて、導入したパレタイザーは制御内のエラーを社外から修正・メンテナンスできる機能を備えており、これまで電話でのやり取りが主流だった対応が、メーカーのプログラマーによる遠隔操作で可能となりました。
これらの改善により、設備の安定稼働が実現し、スムーズなライン運用が可能になりました。
このように、老朽化した設備を更新することで、生産性やメンテナンス性の向上、トラブルの削減を実現できます。
設備の更新・改善について検討される際は、ぜひ私どもにご相談ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
製品分類 |
|
---|---|
食品工場の種類 |
|
工程 |
|
タグ |