従来のカメラシステムは、レコーダーとカメラをつなぎ、モニターを接続して現在の映像、あるいはレコーダーに保存された映像を確認するというタイプが一般的でした。
しかし、レコーダーを直接操作しないと映像を確認することができないため、用途によっては不便な場合があります。
また、レコーダーが故障していた場合は、いざというときに映像を録画できていない可能性があります。
そこで今回はカメラの映像をクラウドに保存するクラウドカメラシステムをご紹介します。
インターネットを介して遠隔で操作や確認ができ、カメラで撮影した映像をクラウド上に保存できるカメラです。
クラウドカメラは、インターネットに接続できる環境であれば、クラウドに録画データを保存するため、レコーダー機器が不要です。
メリット
拡張性と柔軟性が高い
必要に応じて容易に拡張できます。
新たなカメラを追加する場合、物理的なインフラの設置が不要で、クラウド上で簡単にセットアップできます。
また、場所や状況に応じてカメラの数や配置を柔軟に調整できます。
リモートアクセスとモバイル対応で簡単アクセス
インターネットに接続できるデバイスからいつでもカメラ映像にアクセスできます。
スマートフォンやタブレットを利用して、リアルタイムでカメラの映像を確認することができます。
これにより、遠隔地からでも現場の状況を監視できるため、セキュリティを強化できます。
データのセキュリティとバックアップ
映像データがオンラインストレージに保存されます。
物理的なサーバーの故障や災害によるデータの損失のリスクを軽減できます。
また、専門のデータセンターでデータのバックアップやセキュリティ対策が行われるため、データの安全性が向上します。
システムの管理とアップデート
セキュリティのアップデートが自動的に行われます。
セキュリティパッチや新機能の追加など、最新の機能や保護策を常に利用できます。
また、システムの管理はメーカーが担当するため、セキュリティや保守に関する負担を軽減できます。
初期投資の低減
物理的なサーバーの購入やメンテナンス、セキュリティ対策のための追加コストが不要です。
また、カメラの追加やシステムの拡張も柔軟に行えるため、必要な範囲に合わせてコストを最適化できます。
これにより、初期投資や管理コストの削減が可能です。
特長
2種類の取得方法
回線の状況により、動画方式と静止画方式の2種類で映像を取得することができます。
動画方式（ストリーミング）は、解像度、フレーム数、および1秒間にカメラから出力されるデータ量（ビットレート）によって映像の「綺麗さ」に影響を与えます。
フレーム数を増やすと動きが滑らかになりますが、ブロックノイズが発生し、映像の「綺麗さ」が失われることがあります。
このメーカーは、通信速度が遅く、安定性が低い回線の状況下でも、特許技術である静止画方式（スナップショット）を使用して画像を取得することで、より鮮明な映像の閲覧を実現しています。
映像の圧縮
カメラからのストリーム動画はIフレームとPフレームで構成されています。
Iフレームはキーフレームとも呼ばれ、大きな容量が必要です。
このメーカーのシステムでは、アーカイブ動画（保存される過去の映像）を作成する際に、独自の変換技術を使用しています。
これにより、Iフレーム（独立フレーム）とPフレーム（予測フレーム）を削減し、適切なBフレーム（双方向フレーム）を挿入することで、高画質かつ小容量の映像を実現しています。
Iフレーム: 画像の全てのピクセルが独立して圧縮されているフレーム
Pフレーム: 前のフレームと比較して、画像の変化を圧縮するフレーム
Bフレーム: 前後のフレームの差分を使って画像を圧縮するフレーム（Pフレームよりさらに圧縮可能）
センサーとの連動
センサークラウドとカメラクラウドを連動することで、映像にデータを埋め込むことができます。
センサークラウドとは、複数のセンサーから収集されたデータをクラウド上で集中管理・分析するシステムのことです。
これにより、映像に追加情報（例えば、温度、湿度、位置など）を組み込むことができ、映像だけでなく、その映像に関連するデータも一緒に保存できます。
また、そのデータから逆引きも可能です。
例えば、特定の映像フレームに埋め込まれた温度データを見つけて、その時の温度を確認することができます。
＜食品工場での連動事例＞
Windowsベースのセンサーを使用することで、センサーの画面をカメラと同様にレコーダーで保存できます。
センサーの映像を取得することで、そのセンサーが正常に動作していたことを証明できます。
また、センサーのアラートをトリガーとして保存することで、そのアラートが発生した部分の動画を再生することができます。
アラートが発生した部分を映像で確認することで、異常があった商品の取り扱いを確認できます。
これにより、異常が工場内で発生した問題なのか、それとも出荷後に起きた問題なのかを切り分けることができます。
クラウドカメラを活用することにより、品質管理、効率改善、安全管理などの効果を期待できます。
最小の構成でカメラを導入したい、センサーと連動させたいというお客様はぜひお問い合わせください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
