お客様の工場で、高所に設置されたホッパーへの原料投入作業を人力で行っていることはありませんか?
従来のように、ホッパー前に階段を設置し、作業者が重量のある原料を運んで投入する方法では、作業者の身体的負担の増加や、転落事故のリスクが懸念されます。
そこで、今回は投入作業の省力化と時間短縮、さらに安全性の向上を実現する自動反転投入機をご紹介します。
この装置は、粉体・粒体・液体が入った容器を所定の高さまで持ち上げ、自動で反転させて中身を投入することが可能です。
確実な投入&コンパクト
容器が上昇後、その場で反転するのではなく、前方に進みながら回転するリンク機構を採用しているため、途中で内容物をこぼすことなくスムーズに投入可能です。
さらに、シュートの追加も可能で、投入口までの距離を調整できるため、浅い容器でも確実に投入することができます。
また、設置面積がコンパクトで場所を取らないため、スペースが限られた場所でも導入が可能です。
例えば、樹脂コンテナ用の移動式自動反転投入機の場合、設置寸法は幅約1160mm、奥行き約950mmと非常に省スペース設計となっています。
さらに、剛性の高い押し型レールを採用していることで、安全性を十分に確保しています。
使用方法
原料を入れた容器をセットし、上昇ボタンを押すだけで、自動的にリフトアップ、反転、投入までの一連の作業が完了します。
また、容器を元の位置に戻す場合は、下降ボタンを押すだけで簡単に操作可能です。
さらに、タイマー制御機能を追加することで、あらかじめ設定した秒数後に容器を自動で元の位置に戻すこともできます。
対応可能な容器
本装置は、ドラム缶、プラスチックコンテナ、テーパー缶、角型バケット、さらには食品製造現場で使用されるボールなど、幅広い種類の容器に対応可能です。
従来品との違い
従来の一般的な移動式リフターは、リフター前方から容器をセットし、投入口まで移動・上昇させ、前方に投入する仕組みです。
これに対して、自動反転投入機は後方から容器をセットし、上昇後に前方へ投入する方式を採用しており、容器のセット方向に違いがあります。
ライン仕様
コンベアやホッパーとの連携による自動投入ラインの構築も可能です。
後方からセットした容器を持ち上げて前方へ投入する機構であるため、コンベヤなどの搬送装置から原料の入った容器を受け取り、前方のホッパーへ投入するラインの自動化が可能になります。
これにより、投入および搬送作業の効率化を図ることができ、作業の手間を大幅に削減可能です。
また、作業者が直接機器に触れる必要がなくなるため、安全性も大きく向上します。
自動反転投入機はオーダーメイドで材質、荷重、制御など様々な仕様に対応が可能であるため、食品に限らず、医薬品、化学、機械などの業種においても導入可能です。
メーカー導入事例
中間保管現場で行うレアメタルを含有するパーツの解体作業に手間と時間がかかるため、粉砕装置を導入したいが、この装置への投入が高所での作業になるため、手間や負担がかからないような効率の良い方法を検討されていました。
また、設置のスペースが限られることからコンパクトな装置を希望されていました。
そこで、ワークの大きさや投入処理サイクルタイムに合わせた自動反転投入機をオーダーメイドで製作。その際、下流側装置に合わせて容量を決定し、2台で対応することにしました。
さらに、50kg程度のワークを持ち上げる軽量仕様であるため、昇降用ガイドレールの本数を抑えることでコンパクト化を実現しています。
その結果、設置面積を最小限に抑えることが可能となり、将来的な自動ライン化への対応も容易な設計となっています。
食品工場においても、自動反転投入機が活用されています。
例えば、野菜ジュース製造工場ではコンテナで入荷した野菜を洗浄機に投入する際に使用されています。
また、カレー粉製造工場では、固まってしまったカレー粉を粉砕機に投入する作業にも活用されています。
自動反転投入機の導入により、高所に設置されたホッパーなどへの投入作業を、安全かつ簡便に行うことが可能になります。
さらに、自動ライン化することで、人件費を削減し、安全性をさらに向上させることができます。
高所ホッパーへの原料投入作業における省力化・省人化をご検討中のお客様は、ぜひこの機会にお問い合わせください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。