多品種箱詰め自動化を実現!製品を重ねて入れるロボットケーサーの事例
労働力の確保が困難になりつつある現状において、単純作業の機械化を推進し、貴重な人材にはより高度な業務を任せることが重要です。
製品を段ボールケースに詰める作業も単純作業に分類されます。
この作業を手作業から自動化することで、上流から搬送される製品が段ボールケースに収められ、パレットに積み付けられるまでの全工程を自動化することが可能になります。
しかし、異なる形状やサイズの製品を扱う場合、箱詰め工程自動化の難易度は高くなります。
そこで今回は多品種の箱詰め自動化を可能にしたロボットケーサーの事例をご紹介します。
お客様の工場では、袋詰めされたかちわり氷を製造し、それらを段ボールケースに梱包して出荷しています。
お客様はすでに箱詰めのロボットを導入されていて、自社製品の箱詰めを自動化していました。
しかし、ロボット導入後に受託したプライベートブランド製品はロボットでは対応できず、作業者による手詰めで対応していました。
お客様は箱詰め工程の自動化について当社にご相談くださいました。
既に他社からの提案を受けており、異なる視点からの提案を希望されました。
すでに受けている提案は、箱詰めに2台のロボットを使用する、ライン及び制御をすべて入れ替える提案でした。
この提案はお客様の想定以上に費用がかかるため、導入の決断ができない状態でした。
そこで当社では、ロボット1台で箱詰めをする、および現在使用している機器や制御も既存のものを流用する提案をしました。
お客様のロボットで対応できなかった主な理由は、製品を収める段ボールケースがジャストサイズであること、または製品を重ねて入れないと収まらないサイズであることでした。
この問題を解決するために、2段階で製品を重ねる工夫を施しました。
まず、特殊なコンベヤを使用して搬送されてくる2つの製品を寄せます。
次に、ロボットのハンドがそれらの製品を吸着後、さらに寄せて重ねた状態で箱詰めができるような仕組みを提案しました。
お客様に、PB商品の箱詰めを実現させる仕組みの提案と、コンベヤや制御は既存のものを使用してトータルコストを抑える提案をしたところ、私どもにお任せいただけることになりました。
さらに、提案したロボットのメーカーが部品供給に期限を設けておらず、生涯保守を提供している点も導入の決め手となりました。
導入時に繰り返し微調整を行った結果、製品・段ボールケースのサイズが異なるPB商品11種類すべての箱詰め自動化が実現しました。
タッチパネルで品種を選択するだけで、自動的に製品や段ボールケースのサイズに合わせた位置決めが行われ、ロボットハンドが所定の設定に置き換わって自動運転が開始されます。
箱詰め作業には以前作業者一人が配置されていましたが、タッチパネル操作後は自動で箱詰めが可能となり、その作業者は他の業務に従事できるようになりました。
また、ロット数量が少ない製品が発生した際には、ロボットを停止し、特殊コンベヤの延長上に設置したコンベヤで作業者が製品を手詰めできるようにしました。
NG品が発生した場合も、このコンベヤから排出されるようにしています。
今回の箱詰め工程自動化の提案により、お客様から評価をいただき、さらに下流の工程も当社にご依頼いただけることとなりました。
当社では人手不足の解消や生産性の向上を実現するための様々な省力化機器を取り扱っています。
手作業で対応している工程の省力化をご検討中のお客様はぜひ私どもにご相談ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
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