カビは温度・水・栄養・酸素などの条件が揃うと増殖します。
食品工場は、蒸気や水回り等で湿度が高くなる、冷凍・冷蔵・空調などの設備で温度差が激しく結露が発生するなど、カビが増殖しやすい条件を満たしています。
カビはそこで働く従業員の健康被害を引き起こすだけではなく、製品にカビが混入すれば、消費者からの信頼が大きく揺らぐ事態になりかねませんので、カビ対策は欠かせません。
そこで、今回はカビ調査・対策サービスについてご紹介します。
通常、カビは目に見えません。しかし、我々が呼吸している大気中に普遍的に存在しています。カビが目に見えないのにカビ臭がするといった現象が起きている場合、その空間には1,000個/㎥以上のカビ胞子が浮遊していると考えられます。
そのカビが目に見える形になる時、以下のような流れで増殖をしていき、目に見える形となります。
着床:空気中にいるカビが、材料と接触し、根を張ることで、目に見えるコロニーが誕生します。
繁殖:温度、湿度、有機物(酸素を含む)を栄養素として繁殖します。
拡散:一定以上の胞子形成が完了すると、空気中の風に胞子を飛ばし拡散します。
また、カビの胞子は2~10μmと小さく、そして軽い為、少しの風や気流により舞い上がり、長い時間、空気中に漂います。その為、ほんの僅かな隙間でも気流等があればカビは拡がっていきます。
闇雲に除カビ作業・防カビ剤塗布を行ってもカビが再発してしまうこともあるため、まずはしっかりと調査・分析することが重要です。
【調査・分析~カビ対策~対策後の測定までの流れ】
<カビの調査・分析>
・カビ発生原因調査(スクリーニング調査)
温湿度計・含水率センサー・結露計など独自の測定機器を複種類使用し、カビ発生指針値(各計測器の測定値xカビ発生率)に照らし合わせ、発生原因を解明
・カビの分析(菌種同定)※同定・・・分類上の所属や種名を決定すること
カビを採取し、分析機関にて種類を分析します。
検出されたカビ菌種の上位5菌種について、菌種名および、疫学上その菌種が人体・部材に与えうる影響(どのようなリスクを与えうるか)について報告します。
・カビの測定(菌数測定)
発生したカビがどれ位影響を及ぼしているかを「菌数測定」によって計測することで、影響度を数値化します。
これにより、カビの汚染度、人体への影響度を評価することが可能です。
<カビ対策(除カビ・防カビ)>
カビ対策には、①除カビ、②除菌、③防カビの3つがあります。
①除カビ:目に見えるカビを清掃・除去
②除菌:カビが発生した環境をリセット
(主な除菌方法)
・薬剤による直接除菌方式:除菌剤の直接接触による除菌になる為、高い効果が確実に発揮されます。蓄圧式噴霧機、スプレーボトル等、簡単に施工が可能です。
・オゾン薫蒸による接触除菌方式:薬剤が届かない狭い空間でも除菌が可能です。オゾンの酸化作用でカビの臭いも脱臭可能です。
③防カビ:再発を防止
調査・分析でカビ発生原因を解明した後、
●設備・施設運用の改善案
●設備・建材などの修復・撤去
といった再発防止案を提案することに加え、専用薬剤による防カビ施工をします。
<対策後の影響度測定>
対策後、その環境が通常の環境に戻っていることを確認する為に、再度「菌数測定」を行い、結果を数値化することで安心の証明を作ります。
このようにカビの調査・分析をしっかりと行い、それを踏まえて対策を行うことで、カビの再発を防止することができ、より良い衛生環境を保つことができます。
また、今までカビ発生にかかわる掃除等に費やした時間も削減できます。
カビの対策に悩まれているお客様、ご興味を持たれたお客様は是非弊社へお問い合わせください。
カビの発生原因の調査から再発防止の対策まで、お客様の状況に応じたプランを提案いたします。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。