食品を扱う工場では、毎日の衛生管理と製造ラインの清掃が欠かせません。
しかし、従来の搬送装置は入り組んだ構造が多く、細部まで洗浄するのが難しいという課題がありました。
清掃に時間がかかると、作業員の負担が増えるだけでなく、稼働効率も下がります。
汚れや残渣が残ったままになれば、異物混入や菌の増殖につながり、工場の信頼にも関わります。
そこで今回は、清掃の手間を減らしながら衛生水準を保てる丸洗い対応コンベアをご紹介します。

ステンレスのフレームに樹脂製の搬送ベルトを組み合わせ、汚れが溜まりにくい構造を各所に採用している点が特長です。
構造をシンプルにすることで、分解の手間や洗浄のしにくさを解消しました。
清掃にかけていた時間を短縮しながら、安心して使える製造環境を支えます。
丸洗いできて目視しやすいフレーム構造
本機はステンレス(SUS304)が標準で、防塵防水規格のIP65仕様となっています。
水や温水を使った丸洗いに対応しているため、厳しい衛生基準が求められる現場でも使えます。
さらに、フレームの側面に用途に合わせて開口を設けることができるため、内部の汚れを直接目視で確認しやすくなり、洗浄も奥まで行き届きます。

残渣を溜めないオープンな駆動部
駆動部は、ベルトを回すスプロケットがオープンになった構造です。
チェーンを一切使わず中空軸モーターを採用しているため、油分や摩耗粉の発生を抑えられます。
スプロケット周辺は水流が通りやすく、食品の残渣が引っかかりにくい形状です。
汚れが溜まる隙間を減らし、清潔な状態を保ちやすくなっています。

ベルトをハネ上げて内側を洗える
洗浄時の使いやすさを考えた仕組みとして、ベルトをハネ上げた状態で保持できるベルトアップアームを選べます(オプション)。
ベルトコンベアの裏側やフレームの内側は、手が届きにくく汚れが残りやすい部分です。
このアームを使えば、ベルトを持ち上げた状態で固定できるため、死角をなくして洗浄できます。
ハネ上げた状態のままコンベアを運転することもできます。
清掃の負担を減らすとともに、洗い残しによる菌の繁殖やニオイの発生も防げます。

ほつれや破損を防ぐ搬送ベルト
ベルトはイントラロックス社(※1)製のプラスチックベルトを使用しています。
現場の用途に合わせて、複数の搬送ベルトから選べます。
例えば、開孔のない一体型のサーモドライブベルトを選べば、ひび割れや端部のほつれが起こりません。
張力を必要としない構造のため、ベルトの蛇行が起きず、安定した搬送を続けられます。
製品の剥離性にも優れ、衛生面でも扱いやすいベルトです。
※1イントラロックス エルエルシー:世界最大のプラスチックベルトメーカー

一方、ボイル槽やスパイラルコンベアなど、サーモドライブベルトを使えない環境には、耐久性に優れたモジュールプラスチックベルトも用意されています。
従来の金属製ベルトと比べると、金属片の混入リスクがなく、製品にベルト跡も付きにくくなります。

※プラスチックベルトは国内の食品衛生法(ポジティブリスト)、およびアメリカのFDA認証にも対応済みです。
メンテナンスの手間を減らす
導入によって、日々のメンテナンス作業を減らせます。
張力の要らないベルトを採用しているため、従来のコンベアで必要だった蛇行調整やテンション調整がいりません。
ベルトの寿命も長く、摩耗による部品交換の手間やコストを抑えられます。
万が一ベルトの一部が破損した場合も、その部分だけを現地で補修して運転を再開できます。
清掃コストの削減と安全性の向上
日常の清掃時間が短くなることで、工場の稼働率が上がり、人件費の削減にもつながります。
開口部のあるフレームやハネ上げ機構により、短い時間で効率よく清掃できます。
また、搬送面に樹脂製ベルトを使うため、金属製ベルトのような摩耗粉の混入リスクを抑えられ、食品衛生基準への対応もしやすくなります。
製品の安全性を保ちながら、清掃コストを抑えられます。
このコンベアは、カット野菜や菓子類、パン、食肉、麺類、冷凍食品、惣菜、包餡類など、幅広い食品の搬送で使われています。
フラットやスロープ(傾斜)、カーブ、スパイラル、バーチカル(垂直搬送)など形状のラインナップも揃い、金属検出機付きやクーリング(冷却)、トリミングといった用途別の仕様にも対応します。
オーダーメイドで製作されるため、既存ラインの条件に合わせた導入が可能です。

搬送設備の衛生面やメンテナンスに課題を感じている現場は少なくありません。
清掃しやすいコンベアへの更新は、その解決策の一つになります。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
