作業安全性の向上!自動制御も実現した除水機の導入事例
近年、食品工場や製造現場では、作業の安全対策と生産工程の省人化が課題となっています。
加熱殺菌や水冷処理のあとに製品の水滴を除去する工程で、老朽化した機器を使い続けてはいませんか。
設備トラブル時の対応や安全面のリスクをそのままにしておくと、現場の負担や品質に影響が出ます。
15年以上使い続けた既設機
ある食品工場では、水冷後の製品に残る水滴を取るため、既設の除水機を15年以上使っていました。
流れているのは、テトラパック型に包装された1kgと5kgの食品です。
除水機は2つのラインに1台ずつ組み込まれていたものの、ライン全体の制御とは連動せず、単体で運転していました。
老朽化が進んだことから、設備の更新を検討することになります。
トラブル時に上流が止まらない
単体運転のため、除水機側で停止トラブルが起きても、上流のコンベヤは止まりません。
トラブルが起きたときは、上流から流れてくる製品を作業員が手動で止める必要がありました。
手が入る開口部と風圧の低下
除水機の投入部と排出部にあるコンベヤネットは、作業員が手を入れられる状態でした。
指を挟む事故のリスクを抱えたまま、日々の作業が行われていたことになります。
また、風圧が弱まっており、水滴の除去が甘くなる箇所も出ていました。
大きなトラブルには至っていないものの、水滴が残れば段ボールを濡らす心配もあります。
上流と連動させる信号線
安全性の向上とライン連動を柱に、2ラインそれぞれの除水機を更新する提案をしました。
単体運転の課題に対しては、上流設備と連動させる信号線を用意しています。
除水機側でトラブルが起きたときに、上流を自動で停止させるためです。
安全カバーとインターロック
巻き込みのリスクを減らすため、オプションで投入部と排出部にトンネル状のカバーを取り付けました。
カバーによって、作業員が簡単に手を入れられない構造になります。
あわせて、製品の蛇行を防ぐガイドも設置しました。
さらに、カバーを取り外すと駆動が止まるインターロックと、遠隔操作への対応もオプションで追加しています。
排出側のフレームは下部をカットした形状で、巻き込みを防ぐ設計です。
側面ノズルで除水性能を高める
水滴の除去能力を高めるため、オプションで両側面から風を当てるノズルを追加しました。
標準の構成は、高さを変えられる上部ノズル3本と下部ノズル3本で、エネルギーを効率よく使える低摩擦型のノズルを採用しています。
ここに側面のノズルが加わり、上下と左右から風を当てられるようになりました。
送風は3.7kWのブロアーで行い、風量はインバーター制御で調整できます。
装置の仕様
装置本体の材料はSUS304で(購入部品の一部を除く)、搬送ネットにもSUS304のワイヤーネットベルトを使っています。
製品はステンレス製のバーで押さえながら搬送し、除水します。
外形寸法は1500×850×1500mmです。
コンベヤの搬送速度は0〜15m/min(60Hz時)の範囲で調整できます。
限られたスペースへの設置と搬入
仕様を決めるうえで、お客様がもっとも気にされたのは設置スペースでした。
前後を既設のラインに囲まれた場所のため、寸法の確認を重ねています。
搬入は屋内で装置を吊り上げて運び込む方法をとり、設置工事は土日に行いました。
トラブル時に上流が止まる仕組み
信号線を設けたことで、除水機と上流設備の連動運転ができるようになりました。
除水機側でトラブルが起きた場合は、上流のラインが自動で停止しますので、作業員が手動で上流を止める必要はなくなります。
導入後、実際に作動した場面はまだありませんが、トラブルへの備えが整いました。
安全対策と除水性能の向上
トンネル状のカバーとインターロックにより、可動部に簡単に手を入れられない構造になりました。
除水性能についても、側面ノズルを追加したことで、水滴の残りを大幅に減らすことができました。

除水工程は、水滴を取るだけの作業に見えて、安全面やライン全体の稼働にも関わります。
設備の更新にあわせて、安全対策や上流との連動を見直してみてはいかがでしょうか。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
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