製造現場において、製品品質を保つための検査工程は欠かせません。
自動化が進む一方で、微細な欠陥の発見には、今も人の目による確認が求められる場合があります。
目視検査には十分な明るさが必要ですが、照度を上げすぎると対象物からの光の跳ね返りや眩しさが生じます。
これにより、小さな傷や異物の見落としにつながり、不良品が市場へ流出する恐れがあります。
また、強い光の下での長時間の検品は、検査員の眼精疲労や集中力低下を招きます。
そこで今回は、面発光によるやさしい光で検査環境を改善する検査用無電極ランプをご紹介します。

LED照明は光が一点に集中する点発光のため、眩しさや濃い影が出やすい特性があります。
一方、無電極ランプは発光管全体が光る面発光で、光が空間へ拡散します。
そのため、検査に必要な明るさを確保しながら、作業者の目に負担の少ない光を届けられます。
対象物からの光の反射を抑える
光が空間へ柔らかく広がるため、一点に強い光が集中しません。(画像左側が無電極ランプ)

金属部品の表面や白いパッケージなどを照らした際にも、局所的なハレーションが起きにくくなります。
乱反射による白飛びを防ぐことで、微細な傷や異物の見落としを減らせます。
カメラを使って確認する工程でも、光の線が出すぎるといった問題を避けられます。
複雑な形状でも影ができにくい
広い面全体で発光するため、対象物に光が当たる角度が多方向になり、影が薄くなります。(画像左側が無電極ランプ)

凹凸のある部品や立体的な形状の製品を検査する際も、死角となる暗い部分ができにくくなります。
商品をさまざまな角度に動かす手間が減り、隅々まで目視確認を行えます。
手元での細かな確認が求められる工程でも、手や工具の影が邪魔になりにくくなります。
目に優しく作業者の疲労を軽減
光の性質は事務所などで使われる蛍光灯に近く、直視しても眩しさを感じにくい仕様です。
直線的な光による不快感がなく、チラつきもありません。(画像左側が無電極ランプ)

長時間の検査作業でも目の負担を和らげ、集中力を保ちやすくなります。
導入した現場からは、眼精疲労が減った、肩こりや頭痛が軽くなった、光源を見たときの残像が改善したといった声が寄せられています。
自然な色合いを再現する演色性
色の見え方を示す演色評価数(Ra)は、太陽光の下がRa100とされています。
この照明はRa80以上を確保し、機種によってはRa90以上に対応します。
対象物を不自然に変色させることなく、本来の色合いのまま確認できます。
食品の焼き色の違いや塗装ムラなど、色味を重視する判別工程にも使えます。
果物の選果作業のように、微妙な色の差を見分ける現場にも適した光源です。
工場環境に合わせた設置
防塵防水規格はIP65(一部機種はIP66)を取得しており、粉塵や蒸気が舞う環境でも使用できます。
使用できる周囲温度は-20〜50℃のため、冷凍倉庫のように-20℃を下回る場所では使用できません。
設置場所に合わせて、アームスタンドやキャスタースタンド、三脚などのオプションも選べます。
検査照明は対象物や設置条件によって見え方が変わるため、無料のデモ機貸出も用意されています。

【メーカー事例】食品の検査現場での導入事例
ある食品メーカーでは、粉末を小分けしてシールするラインで、粉かみ(噛み込み)や異物、印字の目視検査を行っていました。
蛍光灯から直管LEDランプへ置き換えたところ、袋の表面に光が反射し、見落としが起きることに困っていました。
そこで無電極ランプをキャスタースタンドと組み合わせて導入したところ、袋表面の反射が抑えられ、検査対象が見やすくなりました。
作業者からは目が疲れにくくなったという声があり、隣接する別のラインにも追加で導入されています。
キャベツの検品作業では、LED特有の眩しさが抑えられ、異物や虫、変色の見極めがしやすくなりました。
また、キムチの目視検査では、LED蛍光灯からの変更後に「影ができにくく見やすい」と好評をいただき、計3台を追加で導入いただいています。
作業環境の改善は、検査品質の安定や従業員の定着につながる取り組みです。
目視検査の精度や作業員の疲労にお悩みの場合は、照明器具の見直しをご検討ください。
食品工場物流ナビを運営する板橋工業では、豊富な商品知識を持ったスタッフが、お客様の要望や状況を丁寧にヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。
どうぞ、お気軽に食品工場物流ナビへお問い合わせください。
