環境配慮とコスト削減!荷崩れを防止するパレタイズグルー塗布システム

製造業や物流業の現場において、パレット積み製品の荷崩れ対策は避けて通れない課題です。
製品の周囲にストレッチフィルムを巻きつける方法が一般的ですが、この方法は手間がかかるだけでなく、使い捨てによる大量のプラスチック廃棄物が発生するという問題があります。
近年の材料費高騰により、消耗品コストの負担も無視できない状況です。
人手不足が進む中、梱包作業の時間を確保することも次第に難しくなっています。

 

そこで今回は、環境配慮とコスト削減を両立するパレタイズグルー塗布システムをご紹介します。
パレタイズグルー塗布システム
水溶性の専用接着剤を製品のパッケージに塗布し、製品同士を固定する仕組みです。

熱溶融型の接着剤(ホットメルト)による固定方法と比較して、パッケージを傷めにくく、リサイクル時の分別も不要です。
既存のパレタイズロボットラインに後付けすることが可能で、設備投資にかかる初期費用も比較的安価に抑えられています。

 

塗布方式は2タイプから選べます。
底面塗布タイプは上面吸着仕様のパレタイズロボット向けで、ロボット動作範囲内に設置可能です。
底面塗布方式
天面塗布タイプは天面吸着仕様以外のパレタイズロボット向けで、コンベアの上に設置します。
天面塗布方式
※1※2コンベアは含みません

 

既存ラインに組み込む動作フロー

このシステムは、お客様が現在お使いのパレタイズロボットなどのコンベアラインに組み込んで使用します。
製品がコンベア上を流れてくると、センサーがそれを検知します。
その後、あらかじめ設定したタイミングと量に合わせて、自動的にノズルから接着剤がスプレー塗布されます。
ノズル
複雑な操作は必要なく、一度設定を済ませれば自動で塗布作業が継続されます。
また、コントローラーには非接触の流量監視センサーが搭載されており(天面塗布タイプはオプション)、液材の残量減少や塗布流量の異常を検知できます。
タンク容量は20L(ステンレス・加圧式)、動作電源はAC100Vです。

 

優れた接着特性と取り扱いの容易さ

最大の特長は、水平方向の滑りに強く、垂直方向の力には弱いという接着剤の性質です。
工場内でのフォークリフトによる運搬やトラック輸送時の振動、あるいは倉庫保管時の地震による横揺れに対しては、横滑りせず荷崩れを防止します。
その一方で、垂直方向への接着力は弱く作られているため、上に持ち上げる動作には簡単に剥がれ、荷ほどき作業もスムーズに行えます。
横滑りしない

 

環境配慮とSDGsへの貢献

プラスチック原料であるストレッチフィルムを使用しないため、使用後の廃棄物が出ません。
厚さ15マイクロメートル、幅500ミリメートル、長さ300メートルのフィルム1本あたりの製造にかかる二酸化炭素排出量は約6.2キログラムと言われています。
焼却時にはさらに6.4キログラムが排出されるため、本システムへの切り替えにより、1本あたり12.6キログラム以上の排出量削減につながります。
SDGsの12番(つくる責任つかう責任)や14番(海の豊かさを守ろう)への取り組みのアピールになります。

 

幅広い環境に対応する豊富なバリエーション

作業現場の温度帯や対象となる製品の材質に合わせて、低粘度、中粘度、高粘度、速乾性など、複数の接着剤タイプが用意されています。
一般的な常温倉庫向けだけでなく、0℃以下の冷凍環境下で使用できるタイプも選択可能です。
食品工場など温度管理が求められる現場でも導入できます。
対象物の特性に合わせて接着剤を選定できる柔軟性があります。

 

パッケージを傷めないリサイクル適合性

熱溶融型の接着剤(ホットメルト)を使用した場合、剥がす際にダンボールなどのパッケージ表面が破れてしまうことがまれに発生します。
また、ホットメルトはリサイクル不可とされ、ランニングコストやメンテナンスコストへの注意も必要です。
一方、本システムで使われる水溶性接着剤はパッケージの破損がほとんど起こらず、接着剤が付着したままのダンボールもリサイクルに回せます。

 

大幅なコストダウンの実現

メーカーの試算によると、原材料費・電気代・消耗品を含めたコストで、従来のストレッチフィルムを使用した場合と比較して最大約80%、ホットメルトと比較した場合でも最大約60%の削減効果が期待できるとされています。
必要な箇所に必要な量だけを自動で塗布できるため無駄がなく、フィルムの廃棄に伴う処理費用も削減できます。
削減効果

 

業務効率の向上と作業負荷の軽減

手作業でフィルムを巻く手間や、巻き直しの作業が不要となります。
荷受側でもフィルムを剥がして廃棄物を処理する時間が削減されるため、出荷から受け入れにかかるトータルでの作業時間を短縮できます。
フィルム巻き作業による腰痛などの身体的負担の軽減にもつながります。
ロボットと連携させることで、積付けと荷崩れ防止を同時に行う運用も可能です。

 

こちらの動画をご覧下さい。

 

 

物流現場の安全性や効率の向上、環境配慮、コスト削減など複数の課題に対応できる設備です。
現場の環境や扱う製品に合わせた導入方法を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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